【2016/2/11】第16回教育・学習の人類学セミナー
更新日:2016/02/24
2012年度より行ってきた「教育・学習の人類学セミナー」の第16回研究会を
2016年2月11日(木・祝日)京都大学稲盛財団記念館にて以下の通り、開催いたしました。
ご参加いただきました皆様ありがとうございました。
第16回 教育・学習の人類学セミナー
「障害者」の立場から教育・学習の基盤を再考する:
日本とアフリカの文化的・生態学的フィールドワークの実践から
【趣旨】
瞽女と呼ばれた、三味線を携え日本各地を旅した盲目の女性芸能集団。彼女たちは視覚を使えない不自由(=障害)から「身体でみる」修練を積み重ね、独自の盲人文化を育んできた。そしてアフリカのコンゴ川には、「商売の王さま」と呼ばれる、国境をまたぎビジネスを展開してきた障害者集団がいる。身体的多様性をおびた人びとの実践に着目することで、独自の文化や新たな生活基盤を読み解くことができるようになる。
この研究会では、日本とアフリカの「障害者」に関するフィールドワークをとおして、「障害者」の立場から教育・学習の文化的・生態学的基盤を再考することを試みる。そして、「障害=異文化」+「マイノリティとしての実生活=フィールドワーク」という発想から、自らの「障害」をとおして異文化のフィールドワークを続けてき文化人類学者と、アフリカ熱帯林で生活しながら障害者の営みを調査してきたフィールドワーカーの、二人の対話を通じて、従来の人類学のフィールドワークではみえてこなかった世界を探求していきたい。
高田 明(京都大学)
14:10-15:40 「盲人文化と視覚障害者支援:『見えない世界をみる』身体知の探究」
広瀬浩二郎(国立民族学博物館)
16:00-17:30 「アフリカ熱帯林における身体と資源利用:障害者の生態人類学的理解に着目して」
戸田美佳子(国立民族学博物館)
17:30-18:00 総合討論